モラハラってなんですの?

職場で受けたモラハラについて実体験をもとにフィクションを交えてご紹介します。

本編1ー2:それは最初からはじまっていましたわ

すみれは休んだ部署にそのままふっかつしましたわ。

 

よくよく考えて見るまでもなく「メンタルで休んだ同じ部署、同じ係に復活」ってかなりムリゲーなんですわ。

 
すでに人間関係は冷めたピザ状態。
一度溶けて再び固まったチョコレートはたとえピエール・マルコリーニゴディバのものでも、食べられはしないけれどおいしくないものなんですわ。

すみれが心の病から復活して最初に出社した日から、誰も挨拶をしてくれませんでしたわ。まぁ、これはイーブンイーブン。こちらも軽くお辞儀して、くごもるような声で「おはようございます」と言っただけですものね。

横道にそれますけれど、メンタルから復活したとき、いったいどういう態度を取ればいいのかしらね。

凄く明るく元気いっぱいに「帰ってきましたぁ~ (^O^)/」ってのも完全に狂ってる感じがしますものね。しおらしく、おとなしく、って感じしか、おもいつきませんわ。

もちろん「復活したんだからみんなやさしくしてね、すみれはガラス細工のように壊れやすいのぉ~」って受け身の気持ちはサラサラありませんでしたわ。

なにしろ元メンバーにはわたくしが休んでしまった穴をリカバリーするのに苦労とご迷惑を掛けてしまったんですから、印象としてよろしくないのは当然ですわ。

問題は、課長。
モラハラールがどういうスタンスでくるかでしたわ。
あわよくば優しくしてくれたら、少なくともラッキーだとは思っていましたわ。

しかし、結果は思った通りサイアク。

すみれ「オハヨウゴザイマス」
モラハラール「………………はい」

初日から挨拶しても「はい」と小さく声が帰ってきたんですわ。

断定は出来ませんが、声質や感じから、「てめぇは招かれざる客なのよ」と思わせるような感じ。


あぁ、やはりそういうことですのね。
確率は薄いとおもっていましたけれど、淡い希望もいだいただけに、ほんのちょっぴりガッカリでしたわ。

こうなったら、地味に静かに、淡々とお仕事をこなすのみ……そう思っていたわたくしに待っていたのは、とんでもないモラハラの先制パンチでしたの。


すみれ「ヨロシクオネガイシマス。この課でははじめてですが……」
モラハラール「いえ、あなたが休むときにすでに私はここにいました」

すみれ(!?)

すみれ「いえ。休む前はいないと記憶していますが」

モラハラール「いました」

はっ!? なんのことですの、と思いました。
わたくしが休むときの課長は蒲田さんというお方で、その方はすでに退職されていますけれど、同郷だけあって今も親しいんですわ。

ですが、あまりにきっぱりと言われてしまったので、きっと勘違いでしょうね……と、看過してしまいました。

勘違いというのは誰にもありますからね。
ここで違うと強く抗うのは初日の態度としてはBADだとおもんぱかりましたわ。

し、しかーし。
これこそがモラハラのはじまりでしたわ。


そう。

モラハラ加害者は(本人も自覚していないレベルで)平気でウソをつくんですの。

 

あとでモラハラを受けていない会社の人達にも聞いてみましたが、ウソ吐きはかなり有名とのことでしたわ。

 

自分のウソを肯定し、わたくしたちの事はウソもマコトも否定する。


わたくしと(後に紹介しますわさびちゃんも)は、こうやってモラハラールのある意味無垢で無責任なウソに翻弄されることになったんですの。