プロローグ6: 被害者側がなんで努力をしなきゃいけませんの?
モラハラを訴えるためには、日々の事例のメモやボイスレコーディングや証言の収集が必要である。
後ほどご紹介することと思いますが、モラハラに関する本の解決法には必ずこういったことが書かれていますわ。
なに?このPL法以前の考え方。
子供がオモチャに喉を詰まらせて死亡したのはメーカーの責任であることを証明するために、被害者があらゆる物証を用意し、説明する必要がある。
これがPL法制定以前の概念でしたわね。
ストーカー被害にも同じようなところがあって、相手を訴えるための物証を集める過程がセカンドレイプになることがありましたわね。
モラハラもきっとそうなんですわ。
モラハラを訴えるために、壮絶な物証を収集し続ける、勝つか負けるかわからない未来のために、訴えることすら微妙な事例を集めて記録していく。思い出す度に心がいたむ。ほんとうならこの時間は趣味にいそしんだり、旅行したり、ストレス解消したかもしれない、自分の時間に……
これこそ「セカンドモラハラ」ですわ!
モラハラを受けた側がどうしてこんな努力をしなくてはならないんですの?
わたくしは被害者側が証明する必要のない、そんな世の中を切に希望しますわ。
そのために出来ること。
それはモラハラという陰湿な非言語のハラスメントの実体を世に広めることだと思いますの。